鍛冶屋日記

年: 2022年

14時に電車に飛び乗れば東京競馬場でジャパンカップ(ダノンベルーガ……)を生観戦出来るという誘惑に耐えて、16時まで自由が丘に留まって働いたはさみ屋です。

 

今年も東京遠征が終わりました。
またたくさんのお客さまが会いに来てくれて研ぎ直しを10丁預かって帰って来ました。

もちろん研ぎ直しだけじゃなく、鋏も包丁もナイフも地鏝もたくさんお買い上げいただいて、今年も旅費もごはん代もビール代もペイ出来ました。今年もご案内のお手紙出して良かったです。  

商品が売れたこと、はさみ屋が通販でお買い上げいただいたお客さまと直に会えたこと、それ以外に、「おー、これいい!」と思ったことがあったので書いておきます。

前提として笹岡鋏製作所の品を通販で買ってくれるお客さまは圧倒的に植木屋さんが多いです。

そういうお客さまにDMを200通出して東京でイベントすると、普段は全く別の場所で植木鋏を使う見ず知らずの職人さん同士が出会います。

(ケース1)
茨城の植木屋さんと東京の植木屋さんが初めて会ったばかりなのに、仕事について、鋏について、道具について、はさみ屋抜きで話し込む姿がありました。
はさみ屋はまた別の植木屋さんの接客中。
接客が終わっても話し込んでるお二人に「もうこのまま飲みに行っちゃえばどうですか?」って言ってました。お一人がお酒飲めないそうで実現せず。

(ケース2)
また別の植木屋さん2人が同時にご来場した時。

植木屋Aさんが刈込鋏を手に取って買おうか買うまいか悩んでます。
そこに植木屋Bさんが入って来て僕に

Bさん「数年前に刈込鋏買って使ってます。」

それをすぐそばで聞いてた悩めるAさん。僕じゃなくてBさんに向かって
A「○○(木の種類)なんかもガツガツ切れます?」
B「あー、切れますよ。」
A「よし、買います!」

すごいアシスト。

買おうかどうしようか悩む植木職人さんに買って使ってくれてる植木職人さんが使った実感を伝えてくれる。
作り手が直接接客するのも強みだと思うけど、使い手さんによる実感トーク。効果は絶大。おかげで刈込鋏が売れました。

お客さん同士がコミュニケーションとってるとこ見るの、幸せな時間でした。

 

 

昨年は東京限定、DMを100通出して16人。
今年は東京・神奈川で200通出して18人。

2倍に増やしたらお客さんも2倍になる訳じゃないことが証明されました。
まぁ、2倍来たらもうお昼買いに行く時間もタバコ休憩の時間も馬券検討のスキマもないくらい忙しくなりそうやき、ぼっちりです。

あと、横浜で暮らす息子Aが会いに来てくれてW杯について話したり、中華街に行って行列に並んでお粥食べたり、でっかいガンダム見たり、合羽橋のお取引先の刃物屋さんを見学したり、スカイツリーでビール飲んだり。

帰って来た翌日深夜に東京在住の高校の同級生から
「ん?東京、いつ?」ってメッセージが。
「もう帰って来たよ。」です。

ちょっと行ってみようかと思ってくれてたことで充分うれしい。

宣伝が足りてないようなので、来年はもっとがんばってPRします。

わざわざ会いに来てくれたみなさま、会場のお世話してくれたみなさま、ありがとうございました!

 

また来年も行く予定なので、よろしくお願いします!

 

 

声が枯れてるはさみ屋です。
利休の國澤さんに偶然会って話してたら
「風邪引いちゅう?」って聞かれたので
「昨日のワールドカップで叫び過ぎました。」

こうやって聞いてくれたらいいけど、お客さまやお取引先からの電話に出た時に声がスカスカでちょっと恥ずかしいです。

 

 

昨日は雨の中『Kamiフェスティバル』開催でした。
何日も前から23日は雨予報だったので、出店者のみなさんには「Kamiフェス自体は開催しますが、出店は各自で判断してください。全然休んでも大丈夫です。」というイベントのスタンス。

何件かお休みになった方もいましたが、たくさんの出店者さんが雨の中来てくれて、濡れながら準備してくれて、なんかうれしかったです。
しっかりにぎやかな『Kamiフェスティバル』になったと思います。
もっとスカスカになっても仕方ないと思ってました。
(くれぐれもお休みした方に対してどうこうではありません。商品や職種によっては雨の中では本領発揮できないことも充分理解出来ますので。来年は晴れさせますのでまた一緒にやりましょう!)

そんな中、今年は伊野商業の高校生たちがパンケーキのお店を出してくれてイベントを盛り上げてくれました。ありがとう。

カメラ向けたらすぐにピース出来る高校生。素敵。そうありたい。

 

ビールや芋煮を買って伊野商業のブースの前を歩いてると、ひとりの女子高校生が近づいてきて

「アンケートにご協力いただけますか?」
もちろんです。
「年齢は?」
50です。
「どちらから?」
地元いの町です。
「このイベントを何でお知りになりましたか?」
(お、いい質問!ご挨拶が遅れましたが)
このイベントの実行委員長なので。
「えー!そうなんですね!」
(引きが強い!)
「私たち高校生に期待することがありますか?」
こうやって一緒にイベントや商店街や町を盛り上げてくれてとてもうれしいです。
いろんなことを一緒にやれると素敵だと思うので、また機会があれば連携してやりましょう!

 

本当にありがたいです。せっかく出来た繋がりをまた次に活かしていけたらいいよね。

 

 

イベントが終わる16時に晴れてきて、無事今年も『Kamiフェスティバル』は終了しました。
ご来場のみなさま、出店者のみなさま、準備や運営をしてくれた観光協会、商工会、役場のみなさま、雨の中、ありがとうございました!

はさみ屋は一個も売れんかったけど、包丁も鋏もびしょびしょに濡れて今日のアフターケアが大変やったけど、いつも以上に感謝です。

 

 

地元いの町の一大イベントが終わり、今週末はいよいよ東京遠征です。
朝から昨日濡れた包丁を干し、鋏を油で拭き上げて、ふにゃふにゃになった箱を取り替えて東京行きの荷物を作り上げました。

明日到着の必要があるので、今日の18時半までにヤマトさんに持ち込む必要がありました。
なんでもう1日余裕がないのか。いっつもギリギリのタイムスケジュールです。焦った。疲れた。

昨年お客さまからご要望のあった「小さい菜切包丁」と「小さい出刃包丁」も入れたし、お電話で「240mmの刈込鋏持って来てください。60cmの柄を付けて。」も仕上げて入れた。
LINEの公式アカウントから「地鏝(ジゴテ)もあったら持って来て欲しいです。」も3つ入れて送りました。

忘れ物はないはず。

ありったけ詰め込んで送ったので、うちのショーケースは空っぽです。

あとは明日の夕方飛行機に乗って、明後日お客さまを待つだけです。
ペーパーラボの刈谷さんと二人旅。

11月26日(土)11時〜16時
27日(日)10時〜16時
『読書空間みかも』にて

お気軽に遊びに来てください。
お待ちしてます!

あ、日本代表すごかったね!
コスタリカ戦は東京のホテルで応援します!

 

 

 

ほっとこうちさんに取材してもらって「ほっとこうちweb」でご紹介いただきました。
ワンショットの写真があまりに「モジャモジャパーマヒゲメガネ」だったので髪を切ったはさみ屋です。
こちら↓からご確認ください。

https://hotkochi.co.jp/dento/68606/

 

 

今月末の東京遠征に向けて昨年に引き続きダイレクトメールを作りました。
昨年は東京のご住所だけで106件。
今年は3件増えて109件。
昨年宛先不明で帰って来た分消したら3件しか増えてないじゃん。

昨年、会場(自由が丘の読書空間みかもさん)の方とお話ししてたら
「横浜とか川崎も近いので出してみたら?」って言われたので今年は神奈川県のお客さまにも。
距離感わからないので神奈川県全域に向けて、これが95件。

お手紙作りが倍になりました。

直近にご注文いただいた方には商品と同梱した分なんかもあったので、今日郵便局に持ち込んだのが合計202通でした。
封筒代1600円、切手代16,968円の投資。

お金払うだけで済んだら簡単やけどこれからはDM作りの作業です。
一日半くらいかかりました。鋏作れよ。
こういう作業がきらいじゃないので困ります。

ダイレクトメールの作り方。
①ご案内文章をつくる
昨年作った文書があるので日付を変えて簡単印刷

②裏面に『仁淀川物産展』のチラシを印刷
これも出来上がったものをデータでもらってたのでひたすら印刷するだけ

③古のiPhoneに入ってる住所録をパソコンを通して封筒にそのまま宛名印刷出来る技を覚えたのでグループ分けした「東京」と「神奈川」の分を印刷

③最初に印刷した案内文の左上の宛名欄に手書きで記入
(あー、この時のお客さんや!あ、去年会いに来てくれた人!とか確認しながら宛名書き)

④出来上がった案内文を三つ折りにする

⑤封筒と案内文の宛名を確認しながら封入

⑥切手を84円分貼る
郵便局に持ち込めばいちいち貼り付けなくても、もっと簡単な方法はあるのだろうけれどお母さんが残した60円や50円の古い切手が山ほどあるのでそれを使用。必然的に24円とか34円の不足分をコツコツ貼り付ける。
いの町内の郵便局を3件回って2円切手を買い占めてやりました。100枚しか置いてませんとか言われ続けるとは思いませんでした。

⑦再び郵便局に出向いて郵送をお願いする

すべて本日発送出来ました。

2年目なので昨年と同じ方にもすべて出したのだけれど、興味のないDMもらうのもしんどいので、来年は少し整理してみようと思います。
10年以上ご無沙汰しているお客さまとか。
いつ以前、いつ以降で区切るのか難しいけれど。
2回送ったことでとりあえず思い出してはもらえたと思うので、そういう効果もあったはず。

昨年は16人の方が来てくれました。
2倍送った今年はどうなるかなぁ。

 

 

11月26日(土)27日(日)
自由が丘『読書空間みかも』にて

お待ちしてます!
明日からまたがんばって作りまーす。

 

 

ちょっとがんばって仕事してる間に刃物まつりが終わっちゃってました。
鍛冶屋としての一大イベントなのにブログで告知もせぬまま。

ここに書くべきことが3つあるので書きます。
秋はいろんなところに売りに行ったり売れた分を作ったりして忙しくなるつもりなので、一気に3つご報告しときます。

①前々回のブログに書いた『LINE公式アカウント』
さっそくこちらからお問合せが来て

「○○鉈作ってもらえますか?」
「あ、在庫あるので写真送ります。」
「それください!」
で、クレジット決済のお手続きしてもらって発送。
スムーズ。メールでやり取りするのと比べて革命的にスムーズです。上を辿れば最初からのやり取りも簡単に振り返られるし。

お客さまもメールでお問合せより楽なんじゃないかなぁ。
こちらからどうぞ。

https://lin.ee/jYeI4kJ

②前回のブログで書いた仁淀ブルー体験博
定員埋まりました!完売御礼です!

鍛冶屋の仕事を3,000円払ってでも見てみたい、という需要があるということはわかりました。
京都・大阪・兵庫からも来てもらえるということもわかりました。

あとは来ていただいたみなさんに少なくとも3,000円分は楽しんでもらえるようにしっかり準備して待ち構えたいと思います。

③刃物まつりのご報告


よく売れました。2日間ともお天気が良く、お客さんもたくさん。
よく売れたけれど、最後まで定番サイズが売り切れてなくならないように作って持って行けた自分を褒めたいです。
たくさん売れた年はだいたい売れ筋サイズが品切れになりよったもんね。
よくがんばった。

自分を褒めるだけじゃなく、気づきをひとつ。
キャッシュレスの躍進を書いておきます。
コロナ時代の到来で刃物まつりは2年開催されてないのだけれど、その前2019年から比べるとやっぱりキャッシュレス決済が増えました。
データ残します。
刃物まつりでキャッシュレス決済を使ったお客さまと金額

2019 5人 5点 67,000円
2022 10人 15点 124,000円(ひとりで2つ3つ買ってくれた方も数人いました。)

この伸び率がどうなのかわかりませんが、やっぱりどんどん増えていくんだと思います。
高い買い物だからクレジットカード、ではなく使えるとこなら出来るだけクレジットかQRコード決済で、って人が増えてる実感。

現金なくなるの困るき我慢しちょこうを防ぐだけでなく、どうせ買うなら娘のためにもうひとつ、とかせっかく買うならこのかわいいやつ、とかを逃さないように。

イベント出店で販売する鍛冶屋の実績が参考になれば、そこに踏み出すきっかけになればいいなぁと思います。

以上、ご報告でした。

次いつ書くことになるのかわからないので今後の予定もお知らせしときます。

今週末の29日は『仁淀ブルー体験博』
それが終われば怒涛のイベントラッシュです。

・11月6日(日)おかみさん市(いつものやつ)
・11月13日(日)『ほのほの王国』グリーンパークほどの
・11月19日(土)『メシふぇすてぃばる』日高村小村神社
・11月23日(水・祝)『Kamiフェスティバル』いの町商店街
・11月26日(土)27日(日)『仁淀川物産展』東京自由が丘読書空間みかも
(今年も東京遠征します!)
・12月4日(日)『33(さんさん)マルシェ』仁淀川波川公園
(第一日曜だけどいつものおかみさん市はお休みです。)

メシふぇすてぃばるが土曜開催でよかったね!って日程になってます。20日の日曜日は休める。
売るものなくなったってならないようにがんばります。
どこかでお会い出来ますように。

 

 

この前お知らせした『仁淀ブルー体験博2022』にご予約が入りました。

 

昨年のメニューには申し込みゼロ。
今年も予約開始からしばらく反応なくて「今年もゼロかなー。」と思っていたら9月15日に一件予約が入りました。

「一件予約が入ったので、これから申し込みされる方は、はさみ屋と1on1じゃなくなりましたよー。お気軽にどうぞ。」ってブログに書こうかと考えてたら9月末に一件、10月に入ってまた2件。合計4人の方が申し込んでくれています。

1対1じゃないって重要かも。1人だけはさびしいもんね。見に来た方が緊張するもんね。ファーストペンギンに感謝です。

 

工場の広さを考えて6人までの設定にしてるので、「残席わずか」の人気メニューになりました。

まだ実現はしてません。あくまで申し込みの段階ですが、県外からの申し込みもおふたり。

ようやく高知への、いの町への、観光客誘致に貢献出来るかもしれません。

 

体験料は3,000円です。

4人様のご予約で12,000円の収入は見込めますが、この前、仁淀ブルー体験博No.11『夜のいの町サクッとはしご酒』に参加して12,000円払ってきたので、今のところ体験博はプラマイゼロです。収入を得る前にペイしてます。

 

繰り返します。残席わずかです。
ご興味あれば是非。

詳細・お申し込みはこちら↓

­

https://niyodoblue.club/programs/6265f8dd421aa90001ce8281

夏のイベント出店シリーズも終了でちょっとひと息。
7月は3.16.17.23日
8月は7.14.28日
9月の4日
2ヶ月で8回、出先で販売してきました。
売上ゼロの日も2回あったけど、最後はドットもストライプもなくなってました。
秋はまたあちこち出稼ぎに行くことになるのでしっかり作り込みたいと思います。

 

 

この度、笹岡鋏製作所の公式LINEアカウントを作ってみました。新しい試みです。
この度って言ってもアカウント作ったのは5月のこと。発表せずに3ヶ月が過ぎてました。

 

「LINEのアカウント作ってみようかと思うちゅうがよね。」って、先を行ってる岡田クリーニングの青年部部長に聞いてみたら
「あ、全然難しくないですよー!」って言われたのでやってみたらたしかにまあまあ順調に出来上がりました。

 

 

友達増やしてキャンペーンするつもりはありません。ごめんなさい。

ディスカウントやクーポンは僕の仕事には向いてないと感じてます。がんばって作ったものは安売りしたらいかんし、安くしたからって売れるもんじゃないよね、刃物。

狙いはお問い合わせの受け付け場所。
お客さまとのやり取りが少し気軽になるかなぁと思ってのLINEアカウントです。

今はメールでのやり取りのお問い合わせがLINEに移行するのか。また実験。

気軽にお返事しますので、鋏や刃物について疑問・質問・お問い合わせなどあればお気軽にLINEください。

よろしくお願いいたします。

こちらからどうぞ↓
https://lin.ee/jYeI4kJ

この前、伝統工芸を応援する趣旨の取材があって「この先5年10年の目標はありますか?」という質問に「稼ぐことです!」って答えました。
伝統工芸の職人が「目標は稼ぐことです!」って言い切ったらどんな風に届くかなぁ。楽しみです。

 

 

お知らせ。今年もやります。
『仁淀ブルー体験博』

昨年はこんな内容↓で体験者はゼロ。

仁淀ブルー体験博

一番やりたいことを素直にメニュー化してみたら誰にも届きませんでした。

「ちょっとは集客して仁淀ブルー体験博に貢献しろや!」って1年間おこられ続けたので、今年は鋏を作るところを見てもらおうと思います。

 

 

説明文はこんな感じです。

「鍛冶職人歴25年の笹岡悟が全てを見せます。鉄の棒に鋼をくっつけ花鋏が出来上がるまで、叩いて伸ばして叩いて曲げて磨いて砥いで、最後に2つを1つに組み合わせて鋏は出来上がります。ざっくり数えて20〜30ある工程を順番に実演します。

土佐打刃物は高知県の伝統工芸ですが、鋏を作る鍛冶屋は笹岡鋏製作所だけ。全国の華道家さんや植木職人さんに使われる鋏がどうやって出来上がるのか、なかなか見る機会のない鍛冶の工房見学。真っ黒な手でお待ちしています!」

 

 

どんな材料を使ってどんな工程で鋏が出来上がるのか。

工場見学はいつでも見に来てもらっていいのだけれど、鉄の棒が鋏になるまで一連の流れを出来るだけスムーズに一から十まで見てもらえるように準備して待ち構えます。

自分でものを作ってみる鍛造体験ではなく、鋏がどんな工程を経て出来上がるのかを見てみたい人がいるのかいないのか。

体験料は3,000円なり。

日時は
10月29日(土)14時〜16時

あ、2時間で最後まで行けるがやろか。
出来るだけ次から次へ見てもらえるように、練習しときます!

 

申し込みはこちら↓

https://niyodoblue.club/

はさみ屋のプログラムナンバーは「37」

ご興味ある方は是非。

 

それから仁淀ブルー体験博、全部で53個もの体験プログラムがありますので、楽しいの探して参加してみてください!

 

この秋、仁淀川流域のあちこちでたくさんの人がたくさんの人をお待ちしてますので、よろしくお願いします!

 

 

 

 

 

先週金曜日7月29日、英二さん(僕のお父さん)が80歳の誕生日を迎えました。

現役で炉の前に座ってます。火を焚いてます。この真夏に。1942年生まれ。すごいね。

 

 

少しずつ世界が前に進んでいて、先月は初めて行くイベント出店が2件ありました。

それぞれまずまずの売上があったのだけれど、「これこれ!このためにあちこち出掛けて行きゆうがやった!」って出来事があったので書いときます。

(ケース1)
7月23日に本山さくら市周年イベントで出会った若いご夫婦。
「あ、はさみ屋さんがおる!」

お話を聞くと南風(まぜ・土佐市のアンテナショップ)でSANUKI no MEGUMI(ドット柄の柄の包丁)を買ってくれていて、「良く切れたので次はペティナイフが欲しくてはさみ屋さん探して行ったんですがお店が閉まってて買えませんでした。こんなところで会えるとは!」

日曜日に来てくれたがやね。せっかく日曜のドライブの目的地に選んでくれたのに日曜定休でごめんなさい。

で、ペティナイフをお買い上げいただきました。
1時間ドライブして本山町へ売りに行った甲斐があります。
ひとつ実際に使ってもらってから、またもうひとつ求めてもらえるのは本当にうれしいことです。認めてもらえた感。
こんなところにもはさみ屋包丁のユーザーがおった。
本山さくら市、また行きます。(お知らせはのちほど。)

(ケース2)
先週はさみ屋にひとりの女性のお客さまがご来店。
「アグリコレットでお話ししたら包丁砥いでくれるって言われてたので持って来ました。」

これもうれしい。

7月16日17日の2日間売りに出かけたアグリコレットで出会った方でした。

 

イベント出店先で獲得出来るのはその日の売上だけじゃない。

未来のお客さまになってもらえる可能性。そのために出会ったお客さまとお話ししてはさみ屋のリーフレットを手渡します。

もしかしたらその日の売上よりもこっちの方が大事かも。
今回は包丁の研ぎ直しを2丁「1,400円」の売上が生まれただけですが、これをしっかり研ぎ直してその価値を認めてもらえたならばまたその先に繋がるはずです。
そのためにしっかり研ぎ直しします。

・アンテナショップに並べる
・声をかけてもらえたイベントにはあっさり出掛けてみる
・そこで出会ったお客さまとお話しする
(刃物が必要になった時、研ぎ直しが必要になった時に思い出してもらえるように)
・どこで買った品でもうちで直せる限りしっかり研ぎ直しする
・もしかしたらその次はうちの品使ってもらえんかなぁ

・そしたらその研ぎ直しはうちに帰ってきてくれるはず

 

 

そんなことをぐるぐるぐるぐる回してなんとか成り立たせてきた仕事なので、これからも続けたいと思います。すごく大事なことやのに、ちょっと忘れかけてました。

 

と、言うわけで8月の出店予定

8月7日(日) おかみさん市(帯屋町)
8月14日(日) 銀橋マルシェ(仁淀川波川公園)
8月28日(日) 本山さくら市周年イベント再び

世界が復活してきたら休みがなくなる。今日から17連勤です。
(お盆過ぎに休みを取って18日19日で島に遊びに行くので大丈夫。)

 

また出かけた先で、誰かひとりでもはさみ屋に出会ってもらえますように。

 

 

 

職人イドバタミーティング(がんばる自営業者さんの集まり)で「どんなこだわりを持って仕事してますか?」の質問に

「売り方です。どうやって売るか、どうやって届けるか。これを一番大事に思ってます。」

うん、職人にあるまじき答え。でも最近は「作る」より「売る」が本当に大事だなぁと思ってます。みんなの前で堂々と宣言出来るくらいに。がんばります。

 

 

この度、地上波の全国放送連続ドラマに出演しました。うちの鋏が。鋏達が。

日本テレビ 土曜22時
『初恋の悪魔』

https://www.ntv.co.jp/hatsukoinoakuma/

2ヶ月前にお電話で
「ドラマで使いたいのですがお借り出来ますか?」
「いいですよー。」

その後メールで
・タイトル『初恋の悪魔』
・使用箇所 林遣都さんの家(ハサミコレクター)
・希望製品 ハサミ数点

で、ホームページに出してる鋏を中心に定番ではない特注で作った変わった鋏も数点も入れて(コレクターならこんなのも持っちょってもいいかもねと思いました)総勢12種類の花鋏や植木鋏をお送りしました。

注意事項も
・企画キャストは社外秘で
・OA前の事前告知はNG
・演出都合により変更となる場合もあり

この度無事オンエアされて、かすかにうちの鋏らしいものも映りました。

エンドロールの美術協力欄に『笹岡鋏製作所』の文字もしっかり映ってました。


連ドラ出演まで辿り着くとはね。
すごい世界まで連れてってくれます。

土曜22時
『初恋の悪魔』
是非ご覧ください。今すぐ毎週録画のご予約を。

初回見逃した方はTVerで見れます。
笹岡鋏製作所の鋏達、見つけてみてください。

 

 

今週末はイベント出店。だんだんイベントも戻ってきました。
『とさのさとCAMP &BBQフェア』
はさみ屋はアグリコレット店内での出店です。


(※はさみ屋は16日と17日の土日のみの出店です。)
アウトドアっぽいの(鉈とかナイフとか)持って行こうと思ってますので、是非ご来場ください。

 

 

先日メロンが届きました。
そんな予定も予告も全くなかったので、
「ん?なに?」
開けてみたらお客さまから。
オーダーメイドの鋏を作って3月にお送りした鳥取県のお客さまから。メロン農家さんでした。

「ペルル」という品種で食べ頃は1週間後、って内容のお手紙付き。メロンと鋏の写真も付いて!うれしい!

右下にこっそり写るこの鋏作ったの親父さんと俺!

 

鋏は通常メロンの整枝作業に使ってる、収穫時にはメロンのアンテナT(こう呼ぶがやね!)のつる切りに使ってる。で、鋏を褒めてくださって、メロンを送ってくださって。ありがたいことこの上なし。美味しくいただきました。

 

お礼のメールを送ってから、ふと頭に浮かぶ。

「これお中元に送りたいなぁ。」

零細個人事業主ですが、お中元を送るお取引先さんも数件あります。
その品が「うちの鋏を使ってくれてるメロン農家さんのメロン」めちゃ良いストーリー。完璧。

こういう経済の回し方、好き。

(もちろん県内地元でお金を回すことは大切やけど、毎年カツオである必要はない。)

 

 

で、お名前とご住所でググってみたけど見つけられない。通販してないのかなぁ。

意を決してお電話してみました。
メロンのお礼を言ってから
「直販してますか?お中元に送ることって出来ますか?」
「ありがとうございます!でも、今年は終わってしまいました!」

品切れ。残念。

来年覚えちょったら6月中に注文しよう、と心に留めました。

 

ネット経由の鋏のご注文はほぼほぼ植木屋さんからと思ってたので、このオーダーも植木屋さんに違いないと思っていたのだけれど、農家さんもうちのターゲットになるってことも教えてもらえました。
毎日とか一日中とか使うならそりゃ鋏もじっくり選んで探してくれる可能性あるよね。考えてみたら過去にも買ってくれた農家さんも心当たりが何件かあります。

 

そんなこと考えてたら偶然にも今日別のお客さまからお電話もらいました。

「農家でつる切りに使いたいんですけど、鋏のことよくわからなくて教えていただけますか?」

 

新たな顧客層の発見です。
そういうとこにも発信せんと、届けんとね。

 

お中元の選定は振り出しに戻る。
今年もカツオかなぁ。
いの町でカツオが獲れたらいいのに。

 

 

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