鍛冶屋日記

カテゴリー: 仕事

『かみの町・いの・ひな祭り』行って来ました。売って来ました。

作務衣にタオルのスタイルで。
研ぎますよってごくごく一部に告知してましたが、たぶん来んろうなって思ってたのでうちで作った包丁を持って行って仕上げの刃付けをしました。魅せながらの売り出しです。

数は売れなかったけれどいつもよりすんなりと高い品が売れました。
職人ぽいスタイルと職人ぽい動きの効果かもしれません。

この前作ったリーフレットも配って来ました。何人かはお店に来てくれそうな手応え。

それからかつて同じ会社で仕事した先輩に会いました。十数年ぶり。

一緒に遊びに来てたご友人に
「おんなじ会社で働きよったが。あの頃は初々しかったがでー。」って紹介してくれました。
24歳の新入社員もすでに38歳の鍛冶屋です。

その後いのの観光協会の職員さん(最近入って最近知り合ったなかなか出来る感じの若いし)と話しよったら、さっきの元先輩が駆け寄ってきて

「それ弟やき!」

まじっすか。

高知はせまいのう。

明日もう一日がんばります。

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『てんこす』行って来ました。どんな風に並んぢゅうかなぁーって思って。

並んでませんでした。

「ちょっとねぇ、お酒飲んだ人とかも入って来るきやっぱり怖いがですよー。」

そうでしょう、そうでしょう。

「今、一生懸命ショーケースを探してます。もうちょっと待ちよって下さい。」

はい、待ちよります。

「絶対良く見えるように並べたいがです。刃物刃物しちゅう並べ方じゃなくてアクセサリーみたいなイメージで。」

うん、楽しみにしちょきます。

このブログ見てから『てんこす』行った人がもしおったら、
「並んでないじゃん、うそつきめ。」
って思われたろうなぁ。

そういう事情なのでまだ『てんこす』行かなくていいです。

うそです。そんなことは全然なくて、他にも素敵なものがたくさんあるので行ってみて下さい。

うちのが並んだらまた報告します。

いつになるがやろうなぁー。

あー、まちどおしい。

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自分とこの商品を販売してくれるアンテナショップの店名を、納品した翌朝の高知新聞の紙面で初めて知りました。

『てんこす』

昨日書いたお店です。昨日の朝刊に出てました。

このアンテナショップの話を聞き、お店のイメージやコンセプトの説明を受けてから、繁盛するかどうかは僕の頭ではわからないけれど、
「いい感じのお店になるんじゃないかなぁ。」
って思ったので頑張ってみました。お店に負けないように。うちにとっては高知の街の真ん中で「鍛冶屋ありますよー。包丁研げますよー。」ってアピールするチャンスやし。

まずひとつ、今まで既製品を使ってた包丁の箱を替えました。
鋏の箱と同じ色で新たに包丁用を注文。それに和紙屋さんの力を借りてひと手間加えてオリジナルのパッケージの完成。

うん、よい感じ。

それからリーフレットを作りました。リーフレットって言えるほどのものではございません。チラシみたいなもんでございます。
自社のPRを詰め込んで手書き。アナログです。もっと字が上手やったらなぁって思う。パソコンを上手に使いこなせたらなぁとは思わない。嘘つきました。本当はちょっと思う。だけどしっかり考えてしっかり右手で書きました。

周りに感想を求めると

「まぁ、いいんじゃない?」

内容のレイアウトとか色気無さ過ぎとかクーポン組み込んだら?とかいろんな指摘も戴きましたが、総合すると

「まぁ、いいんじゃない?」

次回への課題にしときます。

そんな風にしてなんとか完成させたモノクロコピーのPRリーフレットをそれぞれの箱に忍ばせてきました。
一枚はお店の方がラミネート加工してくれて貼ってくれるようです。

そんなこんなの作業もなんとか間に合いました。

いよいよオープンです。
本日午後1時30分。

ホームセンターや金物屋さんじゃなく、ただのお土産屋さんでもない、セレクトショップ的側面も持った地場産品の並んだお店で、うちの鋏や包丁がお客様の目にどう映るがやろ。

楽しみです。

なによりこのお店が成功しますように。

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今週末に高知県産品を扱ってくれるアンテナショップがオープンします。中央公園はじっこの新京橋プラザに。

うちの品も並べてくれることになったので、昨日商品を納めて来ました。鋏3、包丁5、ナイフ2、合計10アイテム。

新規オープン目前のドタバタしまくって活気ありありのお店に行って、検品してもらいよったらスタッフらしきお兄さんが

「これえい!俺買うき!」

18000円のナイフお買い上げ。

「本当に買うき代わりに並べる商品持って来てよー。」
やって。

ありがとうございます。

お店の方はまだ工事中やったり「あれもこれもせんといかん。」って感じやったりで大変そうでしたが、待ったなしで明日2月19日(金)オープンです。

昨日はこんな風景。

見て回って楽しいお店になると思います。なって欲しい。それからカフェも併設されてます。お茶飲めます。

近く通ったら一回寄ってみて下さい。
新京橋プラザです。

あ、なんて名前のお店ながやろ?

明日オープン。

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クリスマスの次はバレンタインの前祝いです。

「はさみ屋の品がどうやったら売れるか時々考えゆう。」
こんなありがたい人がいます。
「包丁にキティちゃんとかプリントしたらいかんがかえ。」

いかんろ。
なりふりかまわん過ぎや。

(昨日登場した社長さんは「龍馬のイラスト書いて貼り付けたら一年間は売れるで。」っておっしゃってましたが…。)

まぁ、そんな風に、自分には何の得にもならないアイデアを日々考えてくれている涼介(涼太のチームメイト)の父、みのるちゃんにまたアドバイスを戴きました。少し前のことですが。

「イベントやらお祭りに売りに行く時は、作務衣着て頭にタオルまいて行かんといかん。」
「さとるが普通の服着て売りよってもバイトの兄ちゃんにしか見えんき。」
「職人ぽくしていかんと。イメージやき。」

納得。

職人ぽくしても一応職人なので偽装じゃないもんね。

雰囲気作り。

イメージ戦略。

やってみようと思います。そうしなければと思っています。
作務衣着て、タオル巻いて、砥石を持ってって研いでる姿を見せながら売ってみようと思います。

そのチャンスがさっそく今月の終わりにあります。
2月27、28日の二日間。いの町の商店街にて。

『かみの町・いの・ひな祭り』です。

職人みたいな感じの職人がいるはずです。包丁研ぎます。
お待ちしております。

今日はお世話になっているある方にクリスマスプレゼントを届けて来ました。
今日は2月10日です、念のため。

通販サイトを運営されている社長さんです。ストリームラインさん
うちのホームページを作っていただいて以来、サイト運営やパソコンの不具合など、ことあるごとにすがりつき、ご助言いただいている本当にお世話になりっぱなしの方です。

いつも無償で助けてもらってばかりなので毎年お歳暮を持って行ってました。
お菓子の詰まったサンタのブーツ。ピカチュウのキャラ付きやら超特大のブーツを買って行ってました。

なので去年の12月に
「今年はちっちゃいやつにしよう!」って思って買ったのがこれ。お菓子は入ってませんけど。

ブーツ、トナカイ、DJサンタ。

よい!

あえて言っときますけど、この社長さんは僕より年上の男性です。4歳児とかではありません。誤解なきよう。

いろいろあって少し遅れましたが無事お渡しすることができました。

電話で
「今年もちゃんと構えてますよー。」
先月顔出した時は
「あ、忘れて来た…。」
って言って来ましたが、やっと嘘じゃない事が証明できました。

今どこ探してもサンタ売ってないもんね。ちゃんと2ヶ月前から構えちょったきー。

おかげで今日もいろんな事を教わったり愚痴を聞いてもらったりもらわれたり。気づけば5時間以上話してました。仕事思いっ切り邪魔してきました。すみません。

今日教わったこと。
ホスピタリティーマインド、ミッションステートメント、イラストレーター、エビデンス、おちゃのこ、ハッピートマト、万次郎かぼちゃ、RSS、などなど。

きちんと整理して今後に活かして行きたい所存ですので長い目で見守ってやって下さい。

とっても暖かいメリークリスマスな一日でした。

金曜日の会からの帰り道に本屋さんに寄りました。本屋さん久しぶり。今年初めてじゃなかろうか。
龍馬さんがいっぱいいました。

そこでこんな本に出会いました。
ちょっとデザイン的なヒントが欲しくてそんなコーナーの本見てる時にみつけました。
『ナガオカケンメイとニッポン』

裏表紙に見つけた「伝統工芸」の文字。土佐の刃物は国に指定されてる立派な伝統工芸品です。

なのでパラパラめくってみました。この方はデザイナーでそこから伝統工芸をみています。その先に環境問題を据えてます。

買いました。

昨日読み始めました。
ブログを本にしたものなので読みやすい。

半分ばぁしか読んでないけど、伝統工芸ってどこも同じ問題抱えちゅうがやね。
業界の体質(いろんなしがらみや一部の人だけ儲けたらいかんという平等主義)、後継者問題、何より需要の減少。

それらの打開策であるはずの国の補助金事業である「ジャパンブランド」の問題点を指摘してます。

「国の補助金で、需要の見えない商品が、デザイナーの手によってどんどん生み出されました。」

ホントや!

土佐打刃物はこのジャパンブランドの補助金で新商品を開発しました。

『鰹』
漆塗りの柄がついたカツオ包丁と刺身包丁とタタキ焼くための網、それにまな板と砥石のセットです。
誰が買う?
欲しい人はおるかもしれん。
けんどこのセットで12万円。

『誂』
いろんなタイプの包丁と漆塗りの柄の組み合わせが選べます。
ホームページで家庭用の包丁選んでみたら3~4万円。
再び、誰が買う?

刃は何も変わらん。研がずにずっと切れる訳じゃない。おんなじような包丁が何千円で買えるのに。デザイン料と柄代と箱代で何万円に化けちゅう。

この具体例を知ってたのですごく納得しました。この本読むまでそんなに問題視してなかったけれど。

伝統工芸に必要なのはそんな一発屋的な仕掛けじゃなくて、長く継続していく環境、ゆるやかに長く販売し続ける仕組みを作ることだと。それをこの人は47都道府県すべてに作ろうとしちゅう。そのためにデザインに何が出来るか考えゆう。

伝統工芸品に必要なこととして
「若いターゲットを意識すること。本質を変えずに大切なことを伝えながら若いリアルな需要に沿ったアプローチを見せて行こう。」って。
それから
「問題を抱えながらも若い作り手がもがいてるのも事実。」
この理解がありがたいです。救われた気になります。もっともっともがかなければ、と思います。

まだ読み終えてませんが、もし、こんな人が土佐打刃物を見つけた時に、きちんと対峙できる自分になっていたいなぁ、と思いました。

うん、いい本見つけた。
.

行って来ました。

闘ってきました。

勝ち取ったものがあります。その代わりにいろいろ失ってます。

確かに二つ三ついらんこと言いました。

想いがズレてるのはずっと前から分かっちゅうことです。傍観しようと思っていました。いろんな人にそう言われました。しばらく黙っちょきなさいって。でも、どうしてもそこまで達観できません。悟れません。波風立ててます。立てまくってます。乱しまくりです。俺、ここにおってえいがやろうかとすら思いました。

でも結果は自分の思う方に転がってます。
「こんな事言う人がいるのでそうします。仕方ないので。」みたいな感じですけど。

これは勝ち取ったことになるがやろか。

本当に失うなぁ。まぁ、しばらく経って全部失ってたら俺の負けってことです。
平和主義者で争いは避ける人やと思ってたら意外に好戦的な自分に驚かされてます。逃げてきただけかもしれません。しっかり闘ってみようとも思います。

愚痴やね。
ごめんなさい。

朝青龍が大好きでした。

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ひやいっす。

仕事してても7時まわったらオートで鼻水が流れます。誰にも止められません。

そんな立春の今日は7時になる前に切り上げて『いの・まちかど市』の会に行って来ました。

この会は本当に刺激になります。常に結果に繋がってるわけでもないけれど、何やらパワーがあります。さすがは商売人の集まりです。会に来たからにはなんか結果出しちゃろう、なんか持って帰っちゃろう、って雰囲気を感じます。もちろんそうじゃない方もおられますし、あまりにガツガツし過ぎてる方もおられますが。その「し過ぎてる感」がとっても新鮮に映ります。

鍛冶屋が集まって話すると「さぁ、どうやって売るぜよ。」って集まったのにいつの間にやら「さぁ、どうやって飲むぜよ。」ってことしか決まってなかったりします。会そのものが「まぁ、飲みながら話そう。」やったりして何にも話が進まんかったりもします。やっぱり職人は商売人にはかなわんがやろうね。その呑気さも決して嫌いじゃないがやけんど。

そんな思いをポケットに忍ばせながら今日も会に臨んだのに、いくつかの報告事項だけであまりにあっさり終わりそうになって「あれれ?」って思いよったらやっぱりさすがでした。

「なんか来月への課題を設けましょう。」って提案がありました。
「こんな感じじゃ来月来る気になれません。」
ピシャリって音が聞こえました。

同感でした。今日の話なら毎月集まらんでえいやんって思ってました。

そっからまたポンポンといくつか意見が出て終わってみれば良い会だったなぁと、来月も来んといかんって思えました。

さぁ、明日はZAKURIの会です。はい、鍛冶屋が集まって話をします。

何かひとつでもいいから報告したくなるようなことがあればいいなぁ…。

.

「頭えいつもりかや!」
って非難されたことがあります。
そんなつもりは全然ないけれど、筋道立てて説明したり、例えを用いてわかりやすく納得させようとするのは好きです。なので自分の中でスジが通らないと身動きがとれなくなります。一生懸命納得できる理由を探します。理不尽はいやだ。

今日はいろいろ考えてみました。
「これはちょっとチャンスかもしれん。」って話が昨日前進したので(仕事においてね)一日思考を巡らせてみました。

親父さんが機械を回しゆう音が聞こえる中、机に向かって文章やアイデアを書き連ねたりキライなパソコンに向かって調べものしたりしてました。

「あー、うちの親父は働き者やー。今の俺はなんにも生み出してないー。」って思いながら
「いやいや、これも仕事やき。」って自分に言い聞かせながら。

考えたことが具現化してはじめて今日の分のサラリーを貰えるシステムならもっと気が楽なのに。

なんにせよ、三つくらいは形にしなければならないことを見つけ出したのでなんとかせねば、と思っています。時間的猶予はあんまりなくて、全部二週間くらいで仕上げなければなりません。まだまだはっきりとは見えてきてないし。

でも、何故だかわかりませんが晩の7時頃から左側の後頭部がズキズキするので明日はあんまり考えず鋏を作ろうと思います。

ガンガン火を焚いて汗をかこうと思います。

それからまた考えよう。

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