鍛冶屋日記

カテゴリー: 仕事

2日の日曜日は帯屋町で売り出しでした。『おかみさん市』(毎月第一日曜日)に久しぶりに父の代わりに行ってきました。

今回初めて帯屋町に砥石を持って行ってアーケードで包丁を研いでみました。

龍馬伝効果はすばらしく、県外からの観光客らしき人もたくさんいていっぱい声かけてもらいました。

「鎌研ぐのはどうしたらいい?」
「包丁持ってきたら研いでくれるがー?」
「手ぇ切ったりせえへんの?」

反応は上々。やっぱり砥石と戯れながらの店番は暇しなくて良いです。仕事も進みました。売り上げはさっぱりでしたけど。

ものすごく興味を持って見てくれた5歳と3歳って感じの姉弟と仲良くなりました。讃岐弁かなぁと思ったので「どっから来たが?」って聞いてみたらちっちゃい方が

「あっちー!!」

って指差して教えてくれました。ニコニコです。
その後お姉ちゃんがお母さんとこへ走って行って戻ってきてから

「宇多津町!」

って正確に教えてくれました。
かわいいにゃあと思いました。

昨日の高知新聞の朝刊(28日付23面)に『まちかど市』の記事が写真付きででっかく出てました。チェックしてみて下さい。
鍛冶屋の「か」の字も刃物の「は」の字も出てなかったです。

サニーマートさんに商品を置いてもらうにあたって発見したこと。

『サニーマートには一万円を超える商品がない』

五桁のバーコードに対応してないがやって。レジが。だから鋏や包丁も高いやつは置けてません。そういう商品構成になっております。

それから
『食品は青の上に置くと不味そうに見える』

まちかど市の売り場作りゆう時にサニーの人が教えてくれました。そのことを知り合いの社長さんに話したら
「そうやね。食べ物は赤とかオレンジ。食べ物屋さんの看板思い出してみ。」

吉牛、マック、ガスト、ほか弁…。

本当やね。

でも、今日、青地に白文字の看板のパン屋さんを春野で見つけました。繁盛してました。やるね。

あ、はさみ屋も青地に白文字や。

お知らせです。
うちのホームページに包丁をアップしました

買ってください。

何年も前からあったプランでしたがようやく実現。
ホームページを作ってくれた方に「画像さえ持って来たらいつでも新商品アップするよ。」って言ってもらい続けながら4,5年になります。ようやく写真撮れました。そして画像をメールすることが出来ました。
更新費用はお昼ご飯一回。超良心的。包丁売って恩返しせんといかんのでよろしくお願い致します。

今、これを書きながらふと思いました。結局は自分とこの包丁に自信がついたんだろうなぁ、と思います。ここ1、2年で。
きちんと作ってきちんと丁寧に仕上げることができる環境もできたし腕もついてきた、はず。だからもっと見てもらいたいし使ってもらいたい。今回、写真を撮れたのも、それをメールできたのも、説明文を考えることができたのもそういう理由や、って勝手に納得してます。うん、きっとそうや。
今まで動かなかった言い訳がちょっとカッコよくなった。

自己完結したところで

「母の日に包丁をプレゼントっていいアイデアやと思うがやけどなぁ。」

季節のイベントを使ってちょっと煽ってみる。

そんな訳で、はさみ屋の包丁もどうぞよろしくお願い致します。
あ、結婚祝いとか新築祝いとかにも使えそうやね。

かっこよく生きるためにかっこつけるのはやめよう。とか言ってかっこつけてみる。

『てんこす』行って来ました。高知のまちの真ん中に今年の2月にオープンした県産品のセレクトショップです。うちも商品を納品してたのですが「刃物は危険」という理由で鍵付きのショーケースが準備できるまでお店に並ぶのを保留されてました。危険は当然やね。理解できたので「どんな風に並べてくれるのかなぁ。」って楽しみに待ってました。

「まだかにゃあ。お店に並ばんままG.W.も夏休みも龍馬伝も終わるがやないろうか。」って思ってたら、今週の水曜日に「もう並んでるようですよ。」って予想してない方向から聞こえてきました。

教えてくれればいいのに…。

なので本日覗きに行って来ました。

並んでました。

とっても素敵なショーケースに入っててうちにいた時より高級感が20%くらいアップしてました。 やっぱり見せ方は上手いなぁって思いました。

が、

ちっちゃい…。

ショーケースがちっちゃい。並んでるのは4アイテム。納品した残りの6アイテムはどこかに隠れて眠ってました。んー。

飾られてる場所も、んー。

普通にお店に入ってぐるーって見て回っても見つけてもらえんろうなぁ、って場所にひっそりと飾られてました。
今、このブログを読んでくれてはさみ屋の品があるってわかって行った人も店員さんに聞かずに見つけれるろうか。誰か実験してみて下さい。

いろんな事情があるのでしょう。商品も開店時より増えてきてるようですし、刃物を真ん中にずらっと置いたからってどんどん売れるもんでもないろうし。

でもねぇ、かなり期待してたのでちょっと、じゃなくてかなりがっくりきました。

『てんこす』の社長さんから「こんなお店にしたいがです。」って熱い説明を聞いてからずっと、高知の真ん中に大々的にオープンする素敵なお店に一応土佐の伝統工芸品であるうちの鋏や包丁が並んでどんな反応があるがやろ、何がどんな人に買ってもらえるがやろ、すげぇチャンスかもしれん、ってワクワクしてたので…。
期待しすぎたなぁ…。

愚痴です。ごめんなさい。

愚痴ってても仕方ないし、がっかりしてばかりもいられないので自分の力でなんとかしたいと思います。

お客様やお店の方に危険を感じさせずにもっと見てもらえる工夫。それもひとつ今日提案して来たけれどあっさり却下されてしまったので次の一手です。

自らの待ちの姿勢を反省です。

うん、次の一手。

向かい風に乗ってやろうと思います。

.

指は順調です。きちんと花鋏50丁かしめて仕上げることが出来ました。

中指に響かせないで金槌を使いこなせるようになった今、一番の敵はお箸です。それから電卓をたたくのが中指の役目であったことに気づかされました。

まちかど市3号店が本日オープンしました。
場所はサニーマートいの店さんの中です。ここは充分なスペースがありはさみ屋コーナーも棚2つもらえました。商品並べたら少しさみしいくらいでした。これから徐々に充実させていきたいと思います。

ちょっと整理しときます。
まちかど市とは
「いの町の商工会会員が商品を持ち寄りひとつのお店(コーナー)を作って販売する場所」
農家さんの直販所みたいな感じです。

1号店・土佐和紙工芸村くらうど
2号店・吾北むささび温泉
3号店・サニーマートいの店
4号店・レストパークいの

今はこんなところです。
5号店の出店オファーも戴いてるみたいです。今度はいの町外になるかもしれません。頑張って作らんともう品がないぜよ。売れたわけでもないのに。
まあ、いろんな所に置いてもらって見てもらえるのはとってもありがたいことです。

うちの場合は基本的には似たような品揃えです。ショーケースのあるなしやスペースの広さで少しずつは違ってますけど。

他にもいろんなものが並んでますので、もし近くをお通りの際はちょっと覗いてみて下さい。

以上、『まちかど市』について、でした。

.

右手中指の痛みは少しましになりました。腫れは相変わらずで左手中指の1.5倍の厚みになってます。今はグーよりパーの方がつらいです。でも、中指に響かない金槌の使い方を編み出したのでなんとか仕事は出来ました。良かった。

先週土曜日に『いの・まちかど市』4号店がオープンしました。サニーアクシスいの店西隣りの「レストパークいの」さんの一画に。

1号店は土佐和紙工芸村くらうど、2号店は吾北むささび温泉、3号店はまだ秘密です。そして4号店がオープン。

金曜日に鋏や包丁並べて来ました。今回はショーケースなしなのでひとつひとつビニールでパッケージング。それからバーコードを自分とこのパソコンとプリンターで自作。火曜日に作り方を習い、水曜日と木曜日は夜中2時までキライなパソコンと格闘。フラッシュメモリーとかいうやつとも初めて出会いました。はさみ屋の名前や連絡先や価格や商品名の入ったバーコードのシールを立派に作りあげました。

パソコン駆使しゆう感じがしました。

少し順番がおかしいですけど今日の午後1時に3号店への商品搬入。明日オープンです。

出店ラッシュはなんとか乗り切り、今日で少し落ち着くかと思ってましたがまだ忙しい日々は続きそうです。

まちかど市用の商品を準備してパソコンと遊んだりあっちへ搬入こっちへ棚の設置とかしてる間に工場の仕事がたまってました。

締め切り迫る、です。

.

いつも見ているいの町商工会青年部部長のブログに自分が出てきて一瞬ひるむ。いつ写真撮ったがやろ。隣に座っちょったのに全然気付いてない。そう言えば先月の会の時も知らん間に撮られちょった。この時は自分が主役で一生懸命喋りよったき気付かんかっただけやと思いよったけど。
いつ撮られるかわからないので部長の前ではいつでもキリリとしちょくことにします。

今日、ある刃物問屋さんから電話がありました。普段接することのない社長さんから直々に。(いつもは営業さんとのやりとりです。仲良しです。)

「ペット用の散髪鋏は研げますか?」
「研げますよ。」
「ひとつ持って行きます。それでお客様が納得してくれたらまた何丁も頼んでくれそうなので、丁寧にお願いします。」

見くびってもらっては困ります。次があるとかこれっきりとかで仕事の仕方は変わりません。
だけど、そこでキレるようなありがちな職人気質は持ち合わせてないし、次に繋げたいという気持ちもわかるし、それで丁寧さの変わる職人さんもいるんだろうってことも理解できたので「はい。」とだけ答えました。

でも、やっぱりちょっとだけ、ほんの少しだけ癪なので普段よりもずっとずっと『いつも通り』に研いで仕上げました。

まだまだ頑張っていかんといかんにゃあ、と思いました。

.

今日は東京からお客様がありました。バイクで四国の鍛冶屋さん巡りをされているとってもアクティブな50代の方でした。
好きな人おるねぇ。

東京の世田谷で休みの日に鍛冶屋さんをしているとのこと。
昔の建物を再現して昔の暮らしを体験できる施設があり、その中にある鍛冶小屋で鍛冶屋の仕事を観光客に見せたり子供達に鍛冶を体験させたりするボランティアをしているそうです。

鉄を使って刃物や道具を作るのを楽しんでいるけれどやっぱり人に見せる部分もあるので全国のいろんな鍛冶屋さんを見て回ってお話を聞いて勉強しているそうです。北海道の鍛冶屋さんにもツーリングがてら行ってきたとか。すごい。

そういう人に見学先として選んでもらえたことがとってもうれしい。

昔の鍛冶屋を再現した施設なのでハンマーもないしプレスもない。「槌とタガネとヤスリとセンだけ」で刃物作ってるそうで(つまりすべて人力)、うちの機械や設備を楽しそうに、うらやましそうに見てました。

そんな大変な作業なのに同じ施設で同じように鍛冶仕事をしてる人が他にもたくさんいて土日は場所の取り合いだそうです。本当に好きな人おるがやね。

1日いくらで工場のレンタル初めてみようか。多分需要はあるね。遊んで暮らせるかもしれん。

陶芸教室みたいな感じで鍛造体験教室やったら絶対流行るのになぁ。

「自分で一丁仕上げませんか?」って。陶芸よりはきっと敷居は高いけど包丁1つ作って持って帰って使う達成感はちょっとケタが違うがじゃないろうか。行列の予感。また儲かるシステムの発見です。

話が逸れましたがそろそろお礼を述べさせていただきます。

本日は遠いところお越しいただきありがとうございました。いろいろお話できて楽しかったです。(儲かるシステムも見つけたし。)機会があればそちらの鍛冶小屋にもお伺いしたいと思います。またいつでも遊びに来て下さい。

本当にありがとうございました。

.

金曜日に聴いたFM高知の星座別星占いランキングで射手座は2位でした。全てにおいて絶好調な一週間だそうです。
日曜日に車の底をガリガリってやってみんなに振り返られ、その晩は麻雀負けました。次はどんないいことが起こるがやろ。

日曜日に父が帯屋町で預かって来た研ぎ直しの包丁にこんなメモが添えられてました。

大切に思ってくれてるのを感じます。

この(涙)を拭うことができる手を持っててよかったです。

.

ひな祭り終了しました。

今日はとっても良い天気になり昨日よりお客さんは多めでした。
売り上げは曇りの土曜日とあんまり変わらず。

でも昨日研いでる姿を見てくれて少しお話した方が研ぎ直しの鋏を持って来てくれたり、他のお店の出店者の方が包丁や鎌を12丁も「研いでー。」って持って来てくれたり、うちのお客さんである植木屋さんが遊びに来てくれてコーヒーおごってくれたりしたので昨日よりは繁盛した感があります。

包丁を研いでると時々ものすごい興味を示してくれる小さな子がいます。

素直に「何しゆうがー?」って聞いてくる子、じーっと見ながら「すげぇ…。」って囁く子。

そんな中にこんな女の子がいました。年長さんぐらいやろか。

僕が研いでるのを見て

「何しゆうがー?あー、チョコしゆうがー?」

うんうん、チョコに見えるねぇ、この砥石。

.

2025年4月
« 1月    
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  
最近の記事 最新コメント